エコキュート故障、取替
11年使ってきたエコキュートがついに壊れた。
最初のエコキュート
今から11年前の2010年、我が家の給湯器はLPG。
冬場の光熱費は給湯だけで3万円を超えていた。
コンロはIHに替えていたから純粋に給湯だけ。
もうたまりかねてエコキュートにしたのだった。
ネットで調べて、一番安かった業者に工事を依頼した。
フルオートが良かったので、確か50万円ちょっとだと記憶している。
メーカーは日立。
業者は200kmも離れた他県の業者で、取り付け業者も他県からトラックと車2台でやって来た。
当時は民主党政権下で高速道路料金がやたら安かったからこんなことができたようだ。
その結果やって来た取り付け業者は、さっさと取り付けて早く帰りたいものだから工事が雑。
今回わかったのだけどコンセントを増設する際、室内配線用のVVFというコードをパイプで保護もせずそのまま地面に埋設していた。
いわゆるとんでもない業者だったのだ。
遠くの業者にやってもらったらこんな事が起こったときどうしようもないのだ。
でも光熱費はぐんと下がり、照明・調理・給湯すべて含めて電気代が1万円ちょっとに下がった。
設置するのに費用はかかるけど、ざっと計算すると2年で元が取れることになる。
ほぼ満足だったが少しだけ不満があった。
・設置場所の都合により、貯湯タンクから水栓までの距離が長く、湯が出るまで相当時間がかかる。
・風呂の湯はりをするときに何度か「ドーン」というウォーターハンマーが響き渡る。
・ガスのときに比べ湯はりの時間がかかる。
というものだ。
故障
ある日突然、風呂リモコンに「給水確認」というエラーが出た。
「ハ?」
「風呂に湯が出ているか確認せよ」ということらしい。
出てません。
何をしてもだめで、結局故障だった。
日立に問い合わせると、故障の原因となっているらしい部品はたまたまあったが、5万円位かかるしそもそも直る保証もない。
エコキュートなどの家電製品の部品保有年数は10年だから、その機種が製造中止になってから10年は修理ができることになる。
同じ機種が例えば5年続けて発売されているとしたら、出たばかりのモデルを買ったら15年部品があることになるので、修理で直すことができる期間は長くなる。
ではエコキュートは同じ機種を何年続けて生産しているのか尋ねると、10年ほど前は毎年モデルチェンジをしていたが、近年は2・3年で新しいモデルになるらしい。
だったら新しいモデルが出てすぐ買ってもモデル末期に買ってもたいして違いはない。
ということで今回は修理をせず交換することにした。
不満もあったし。
日立にする理由
エコキュートのシェアはあるサイトによると、パナソニック・三菱電機・ダイキン・コロナ・日立の順らしい。
日立が一番売れていない。
しかし僕は日立一択。
理由は「直圧式」だから。
「直圧式」に対する言葉は「減圧弁式」だ。
「直圧式」とは水道の水が元の水道管の圧力そのままで温度を上げて水栓から出る方式。
「減圧弁式」とはタンク内の湯をそのまま水栓から出す方式。
ただし水道の圧力をそのままタンクにかけるとタンクに負担をかけるため、圧力を減らしてタンクに給水する。
そのため減圧弁を使用するため「減圧弁式」という。
したがってタンクから出る湯の圧力は下がっている。
以下「直圧式」と「減圧弁式」を日立のカタログから抜粋して比べてみる。
一般的な「減圧弁式」は次の通り。
ご覧のようにタンクの湯が直接水栓から出ている。
次に「直圧式」。
「直圧式」は水道の水がそのまま熱くなって水栓から出ている。
つまり「直圧式」は水道の圧力がそのままなので、蛇口をひねって出る水道水と同じ圧力で勢いよく出るだけでなく、水道と同じ水質の湯が水栓から出るということである。
これが「減圧弁式」だと長年滞留したタンク内の不純物が一緒に水栓から出る可能性があるので、飲用や料理には適さない。
この点がが「直圧式」の最大のメリットであると僕は思っている。
日立は宣伝が下手だ。
「直圧式」という言葉は一般消費者には大した訴求はない。
それよりも「料理にそのまま使える」とか「コーヒーやお茶を入れるのにも最適」などと言えばわかりやすいのに。
日立の宣伝になってしまった。
ただし日立ではなぜか「減圧弁式」も作っているので、日立の「減圧弁式」を選ぶのなら日立を選ぶメリットはないと思う。
業者選び
11年前失敗したので、今度は慎重に。
今まで貯湯タンクと水栓までの距離が遠いのが難点だったので、タンクの設置場所を移動させるため、新たな場所にタンクの基礎工事が必要になる。
その工事を含めても見積を取ることにした。
機種は「BHP-F37SD」、「直圧式」のフルオートである。
まずは全国展開の〇〇電機。
担当者がすぐに来てくれ、設置場所を確認。
ここに頼めば不具合があってもすぐに連絡は取れるし、施工も地元業者だからいい加減なことはできない。
見積は10年保証を含めて51万円。
保留。
次にネットで検索したY業者。
ここは今あるエコキュートが壊れたときに、機器をそっくり入れ替えるのが基本の業者だった。
つまり今回の場合貯湯タンクの場所を移動することになるので、追加工事が必要となり「移設費用」だの「商品運搬費用」だの訳のわからない項目が追加されており、計517,000円。
運搬などどの工事でも発生する。
こういう訳のわからない業者とは付き合わないほうがいい。
ということで却下。
次はこれもネットで検索したJ業者。
この業者も検索では上位で表示される業者だったから期待して見積を採ってみると・・・
取替工事一式で10万円で、これはホームページに書いていることと同じだが、見積書を
見てみるとそれ以外に「基礎工事」「電源工事」「追い焚き配管追加工事」「給水給湯切り回し」「リモコン配線工事」等々「取替一式工事」に含まれるだろ、と思われる項目がズラリと追加されており、総額541,000円
どうやら工事の内容がよくわからない人が採用してくれたらいいと思っているらしい。
数撃ちゃ当たるタイプだ。
腹が立つ典型の業者でもちろん即却下。
ネットで上位に検索される業者は本当にこんな業者が多いのだ。
かつて、樹木の伐採をお願いしたときもネットで探したのだが、今回と同じようにとんでもない業者がいた。
また、それは別の機会で紹介しよう。
さて次にあたったのはS業者。
現場の写真を送って工事の内容を把握すると、すぐに見積書がメールで届いた。
機器本体やリモコンの代金以外に、工事としては「エコキュート基礎工事」「既存エコキュート撤去処分」「エコベース(貯湯タンクの基礎)」だけと単純明快。
見積額は435,000円。
しかも施工は提携している地元の業者。
ここで決まりですね。
あとは施工業者はどんな人が来てくれるか。
これは賭けですね。
設置工事
約束のあさ9時、1分違わず来てくれた。
丁寧な感じの若者2人。
これは正解だった!
テキパキと作業を進め、それでも丁寧にしてくれるので丸1日かかった。
出来上がりもバッチリ。
11年前の工事のトラウマがすっかり消えてなくなった。
結果、給湯経路が半分以下になったので湯が早く出るようになった。
これで冬でも快適になるはず。
そして、あれほどうるさかったウォーターハンマーが全く出なくなった。
ということは以前の機器が悪かったということだ。
また湯はりの時間がとても早くなった。
我が家の風呂は少し大きいので260リットルも入るのだが、15分で湯はりが終了するようになった。
まとめ
ネットで検索される業者は多種多様で、気をつけなければならない。
かと言って見積をとってみないとわからないので、数社はあたってみた方がよい。
地元の家電業者を数社あたってみるのも手。
ひょっとしたら安くていい業者が見つかるかも。
今回はネットで探して見ていい業者にあたったのでよかった。
ちなみにS業者というのは「株式会社ステイ」。
エコキュートの販売では「エコ突撃隊」という名称でネットに出ていた。
最後にまた宣伝になってしまった。
今回のカイゼンは「エコキュートの機能が素晴らしくなったことと、業者の選び方がわかったこと」