低体温!? 体温計が怪しい

35.3 34.9 35.8 34.4

これは毎朝目が醒めたときの体温計による体温。

コロナのおかげで職場の方針で毎朝体温を測らなければならなくなった。

測り始めてもう1年以上。

それにしても低い。

低体温

調べてみると35℃台だったら低体温だとか。

原因は?

基礎代謝の低下、高齢や栄養状態の悪化、筋肉量の減少などイヤなことばかり書かれている。

それにしてもおかしい。

体組成計によると基礎代謝はたっぷりある。

むしろ体重が増え気味で栄養状態は良すぎる。

比例するように筋肉量も増えている。

さらに調べてみると、 弊害として免疫力の低下、身体機能が低下で様々な症状が現れると書いている。

それにしてもおかしい。

以前から体温は低いとは思っていたが、大して困った症状は出ていない。

最近は店などの施設に入るとき、赤外線センサーによる検温を実施しているところは多いが、いつも36℃台だ。

医者に相談してみようかと思ったが、相談されてもよくわからないだろう。

そこで体温計を疑ってみることにした。

体温を実測

いつも使っている体温計はCITIZENのCT422。

 

改めて取扱説明書を読むと、この体温計は温度上昇が8秒で0.01℃以下になるとブザーが鳴るようになっている。

しかも予測式ではなく実測式なので、ブザーが鳴ってもそのまま開始から10分経つまで測定を続けるように書いてあった。

今までブザーが鳴ったらすぐに脇から抜き取っていたから、そもそも使い方が間違っていたのだ。

今回は念のため、測定開始から20分間測定することにした。

スイッチを入れて脇の下にはさみストップウォッチスタート。

測定回数は1日6回。

朝起きてから寝るまで様々なシチュエーションで測定記録することにした。

その結果が次の表だ。

 

 

最初の6:00はすぐに35.1℃から上昇しなくなった。

これはちょっと体を動かした瞬間に温度がわずかに下がったのだ。

そのため体温計が脇から抜き取られたと判断したのだ。

その時、温度表示を固定する。

そうしないと本当に見ようとしたとき、脇の下から外した瞬間からたちまち表示温度が下がって、とても見えたもんじゃない。

この1件でこの記事の最初の体温のばらつきの原因が判明した。

温度上昇が緩やかになったと体温計が判定した瞬間ブザーがなっていたのだ。

さて次の6:20からの測定は正常にできた。

表ではわかりにくいのでグラフで表すと次のようになる。

これを見るとブザーが鳴ってからも着々と上昇している。

それではメーカーのいう10分たったらどうなるかといえば、なんとその後もジワジワと上昇している。

10分後の温度から概ね0.4どほど上昇している。

12:55の測定は念の為30分後まで測ったが、30分後でさえわずかながら上昇していた。

脇の下は皮膚の表面なので、皮膚温度が低い人は脇を締めてから体内部の温度が伝わり体内部の温度と同じになるのに時間がかなりかかるのだろう。

ちなみにブザーが鳴ったときの温度は冬のほうが高かった。

これは冬のほうが測定開始からの温度上昇が早いので、ブザーが鳴るまでの時間がかかるため、結局より体温に近づいたところで鳴っていたと想像できる。

どちらにしても測定開始から10分ではとても本当の体温を表示しているとは思えない。

先程述べたとおり、測定開始から10分後の温度に0.4℃プラスした温度が体温に近いと思われる。

違うときもあるけどね。

測った時間を見ると、午前中は体温が低く午後は上がっている。

これは誰でもそうらしい。

これを見ると、僕は低体温じゃないね。

ヤレヤレよかった。

 

別の体温計と比較

このようにじわじわ上がっていくのは、この体温計だけの症状なのか他の体温計はどうなのかはっきりしないので、家にあったもう一つの体温計と比較してみることにした。

もう一つの体温計とはオムロンMC-107BW。

 

 

これも実測式で温度上昇が8秒で0.01℃以下になるとブザーが鳴るようになっている。

体の別の部位・違う時間で計測すると比較できないので、同時に2本同じ脇の下に突っ込んで測定することにした。

その結果が次の表。

はじめから0.4℃も違う。

しかし最後はほぼ同じ。

おそらくわずか数mmの場所の違いで温度が変わるのだろう。

ブザーが鳴った温度は1℃近く違う。

これを見てもブザーは全く当てにならない。

むしろ5分後・10分後と決まった時間に鳴ったほうが間違いがないと思う。

これもグラフで表す。

 

どうも最低でも15分たたないと体温とはいえない。

今度も10分後の温度より15分後の温度は0.4℃上がっている。

どの体温計でも同じ傾向であることはわかった。

まとめ

・実測式体温計においては、ブザーは全く当てにならない。

・何回か5分後と20分後、できれば30分後の温度の違いを把握しておき、普段は5分後の温度に、把握しておいた温度差をプラスした温度を体温とする、という方法が現実的だろう。
毎日に体温を測るだけに2~30分もかけるなどやってられない。
何℃プラスするかは個人の体の都合によって違うだろうから、それぞれで把握しておく。

以上2日がかりの実験・考察でした。

 

 

2022年4月23日

Posted by kazu-DIY