ディスクブレーキのブレーキパッド交換
簡単そうなので自分でブレーキパッドを交換してみました。
2年ごとの車検を受けても、ブレーキパッドは一度も交換したことはなく、いつも「まだ大丈夫」と言われます。
でも走行距離12万kmを越えたとき、いくら何でももう交換した方がいいだろうと思い、チャレンジすることにしました。
普段の運転では、停止するときは極力エンジンブレーキを使い、止まる寸前でブレーキをかける程度なので、ブレーキパッドもあまり減らないだろうとは思っていたのですが、実際にどれだけ減っているのか確かめようとも思ったのでした。
ディスクブレーキの構造
ブレーキパッドを交換するには、その構造は頭に入れておかなければとてもできません。
ディスクブレーキの構造の簡略図を下に示します。
ブレーキペダルを踏むとブレーキフルードに圧力がかかり、ディスクローター内側のピストンを押す。
↓
ピストンが内側のブレーキパッドを押す。
↓
ブレーキパッドがブレーキローターを押す。
↓
ブレーキローターが外側のブレーキパッドを押す。
(ブレーキローターは車軸の方向にフリーに動くようになっている。)
この流れで力が伝わり、結局ブレーキローターを両側からブレーキパッドが挟むことになり、摩擦力が発生します。
ブレーキパッド購入
せっかくだから純正より性能のよさそうなブレーキパッドにしようと思い、ネットで調べて制動機屋というショップから、DIXCEL の EC type を購入しました。 前後1台分で11,760円でした。
リアブレーキ交換
まずは簡単そうなリヤから。根拠はありませんが。
タイヤを外し、ウマをかけます。
後からキャリパーを覗くと窓があり、この窓から中のブレーキパッドが見えるので減り具合がわかります。
と言っても、初めてではよくわかりません。
交換後の写真と見比べるとよくわかります。
下の写真がブレーキパッドを交換した後の写真です。
真ん中がディスクローター。
その両側のシルバーの物体がブレーキパッドです。
キャリパーは上下2本のボルトで固定されています。下のボルトを外すと上に持ち上がり、ブレーキパッドが現れます。
このままパッドを交換しますが、作業中キャリパーが落ちてきたら痛いじゃ済まされないので、針金で固定しておきます。キャリパーは鉄の塊なので、重いのです。
このような状態で付いています。
外・内両側のブレーキパッドを外します。
ブレーキパッドを外すとごらんのようにローター周りはスカスカになります。
外したブレーキパッド。ローター側の面です。
こちらはその反対側、シム(薄い鉄板状の部品)が付いています。
セレナの場合は、リヤブレーキはシムが2枚あります。
上2枚がシム、下がブレーキパッド。 左が外側、右が内側です。
新旧ブレーキパッドです。上が旧、下が新品。
新品が7mmに対して旧品は3~4mm残っているので、3~4mm摩耗したことになります。ちょうど半分です。
ブレーキパッドとシム、シムとシムの間にはグリスを薄く塗ります。熱で固着するのを防ぐためと、鳴き防止です。
グリスは購入したブレーキパッドに附属していたものを使いました。
新品のパッドを取り付ける前に、ピストンを押し戻しておかなければなりません。
パッドは使っているうちに少しずつ摩耗するので、ピストンが徐々にローター側に飛び出てきます。従ってパッドを新品に交換したら新品の厚さに戻るので、ピストンを押し戻さないと、飛び出したピストンが邪魔になってキャリパーを戻せないのです。
リヤ側は写真を取り忘れたので、フロントを参照してください。
またブレーキパッドが摩耗してくると、ピストンが徐々にローターに近づいてきますので、ブレーキリザーバータンクの液面が下がってきます。
そのためひょっとしたら車検時などでブレーキフルードを補給しているかもしれません。
その場合、新しいブレーキパッドに交換するとピストンがもとの位置にもどるので、ブレーキフルードが押し戻され、リザーバータンクから溢れる場合があります。その場合はスポイトで抜いてやる必要があります。
元通り組み立てたら終了です。
フロントブレーキ交換
続いてフロントブレーキです。
リアと同じようにキャリパーを持ち上げてブレーキパッドを取り外します。
上が今まで付いていたパッド、下が新品。
新品の厚さは9mm、旧品は7mm。したがって、2mmの摩耗。
これじゃ交換なしで20万km走れそうですね。
ピストンを押し戻しておきます。
フロントはピストンが2つあるので、メガネレンチを2つのピストンにあてがい、Cクランプを使って押し戻しました。
この時エンジンルーム内のリザーバータンクにブレーキフルードが戻るので、溢れるようだとスポイトで抜き取らないといけません。
今回は大丈夫でした。
フロントはシムは1枚です。
写真は上からシム、古いブレーキパッド、新しいブレーキパッド。左が内側、右が外側です。
次の写真は左側がグリースを塗ったシムとブレーキパッド、右側がそれを合体したところです。
これを元通り組み付けたら交換終了。
交換したら、ブレーキペダルを数回踏みます。
そして以前の手応え(足応え?)になったらOKです。
結果
ブレーキパッドの交換は思ったより簡単でした。
しかし重要な部分ですので、自信のない方はプロに任せましょう。
セレナの場合フロントの方が大きいパッドが付いているので、フロントの方が減りが少ないです。リアの方が早く寿命を迎えます。
したがって、フロントを1回替える間にリアを2回といったところでしょうか。
パッドをぎりぎりまで使用せず、早めに交換した方が安心ですしブレーキのタッチもいいそうです。
新品になったブレーキパッドの感触は、とてもいいものです。
微妙なブレーキ操作が簡単にできるようになった気がします。
そして何よりはっきり効果があったのは、ブレーキの鳴きが全くなくなったこと。
新車の頃から低速の下り坂で「キ~~~~」と鳴っていたのが、全く鳴かなくなりました。
こんなものかとあきらめていたのが、ブレーキパッドの交換だけで静かになったのでした。
これだけでも大満足です。
費用は11,760円のみ。
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