雨水・風呂水タンク増設

玄関前の前庭に雨水・風呂水タンクを単管パイプで増設しました。

 

雨水・風呂水タンクの増設をする理由

雨がシトシト1日降ると500リットルのタンクがいっぱいになります。
ザーと降ると数時間でいっぱいになります。
大雨だと1時間位ですね。
雨量にして10mm位でしょうか。

ゲリラ豪雨の時なんかあっという間にタンクが一杯になり、オーバーフロー管からの排水も追いつかず、わずかな隙間から水があふれ出ます。
もうやめてくれという感じ。

反対に雨が降らない日が続くと、風呂の残り湯約200リットルしか確保できないので、トイレの流し水だけでも足りない位。

毎日夜中に5mmの雨が降ってくれたらちょうどいいのですが、絶対そうはなりませんな。

そこで雨が降ったとき、雨水をできるだけたくさん貯めておき、雨が降らないときに溜めておいた雨水を利用できるよう、第2の雨水タンクを増設することにしました。

 

雨水・風呂水タンクの増設工事

第1のタンクは、家とガレージの屋根に降った雨水、そして風呂水を貯めることができます。
第2のタンクは、家の屋根に降った雨水と風呂水だけ貯めることができます。

設置場所は以前薪置き場を単管パイプで増設したときにあらかじめ計画していた玄関前のこの場所。

右側の自転車の上です。

ここに第1のタンクと同じ500リットルのタンクを設置して雨水と風呂水を貯めておき、第1のタンクの水が少なくなったらそちらへ水を送るという仕組みです。

トイレや散水に使う水は第1のタンクからポンプによって供給されるので、第1のタンクの水を切らすことはできません。

第2のタンクは第1のタンクより高い位置に設置しているので、第1のタンクへ接続しているパイプのコックを開けると重力により第2のタンクの水が第1のタンクへ移動します。

届いたばかりのポリ袋を被ったままのタンクを置いてみました。good good.

第1のタンクへの配管は地下部分は既に配管しているので、新たに掘り出してタンクの下に接続できるよう延長します。

微妙に曲げたいところはヘアドライヤーで熱して曲げます。

水位計の透明アクリルパイプと塩ビパイプは今回はグルーガンで接続しました。
エポキシ接着剤よりこちらの方がいいみたいです。

ホースを使って接続しますが、タンクの下に接続用の部品を取り付けるのがとても大変でした。

水道管VP13用の接続部品を使いますが、タンクの蓋から取り付けようと思っても手が届かないのです。

色々考えた末、次のような部品を作り

これを上から差し込み下からの部品と挟むことにしました。
これだけ長いとタンク内でも手が届きます。

この部品にはタンクの水が流れ出るように縦の水道管の下の方に横穴を開けています。

この構造にすることにより、結果的にタンクの底に溜まったヘドロが第1のタンクや配管に流れ出るのを防ぐことにもなりました。

また水が漏れないようパッキンワッシャーの代わりになるような部品をホームセンターで探してきて利用しています。

苦労の末やっとできあがった第2のタンク。

左側に見えるのがオーバーフロー用のホースです。
大雨でタンクの水が溢れたときには、このホースから側溝へ排水されます。

 

使い方

風呂からの水は、どちらのタンクへの貯めることができるよう、切り替え用のバルブを設けています。

手前の細いホースが第2のタンクへ風呂水を導くもので、右にコックを付けています。赤いレバーハンドルが付いているやつ。

奥の太めのパイプが縦樋から雨水を第2のタンクへ導くものです。

風呂水を第1のタンクへ貯めるときは、第1のタンクのコックを開け第2のタンクのコックを閉め、第2のタンクへ貯めるときは反対にします。

第2のタンクから第1のタンクへ水を送るときは、第2のタンクの下に付いているコックを開けますが、高低差があまりないので(1.5m位)全部の水を移動させるのに1時間以上かかります。

例えば200リットルだけ送りたいときは30分位かかるのですが、30分という時間はコックを閉めるのを忘れる時間なのですね。

閉め忘れたら第1のタンクのオーバーフローから水が溢れてしまうのです。もったいない。
そこでコックを開けて水の移動を始めたらすぐにキッチンタイマーを動作させて、時間が来たら音で知らせるようにしています。

時にはキッチンタイマーをセットすること自体を忘れることがありますが、こうなるとどうにもなりません。

 

タンクの濁り対策と清掃

しばらく雨水と風呂の残り湯を使っていてわかったのですが、タンクの色がなので日光を遮断するため内部に藻は全く発生しませんでした。これは正解。

しかし大雨が降った後はタンクの水が茶色に濁っています。
おそらくガレージの屋根に降った雨が、ガレージの上に置いているプランターを通過する間にで汚れるのだと思います。

当然トイレに流れ込む水も茶色です。
水を流す前も後もあまり変わらない色です。

そこで試しに第1のタンクにマイブリーチを入れてみました。ハイターは花王の製品で高いのですが、ロケット石鹸のマイブリーチは、安い店なら1,500mlで120円程で売られています。

色々試してみたら、500のタンクに500ml程入れたら濁りがなくなりました。
濃度は1%。

また、マイブリーチを入れた水がトイレに流れるので、トイレの洗浄もしてくれます。
ちなみに成分は次亜塩素酸ナトリウム水酸化ナトリウムなので、酸性の洗剤でトイレを掃除すると塩素ガスが発生し、大変危険なので酸性の洗剤は絶対使わないようにしてください。

よく似た製品に「マイキッチンブリーチ」がありますが、こちらはマイブリーチにさらに界面活性剤を加えたものです。キッチンハイターも同じ。うちでは植物の水やりにも使うのでこちらは却下。

またタンクが満水時のときにマイブリーチを入れたらたくさん入れないといけないので、タンクの水が半分以下になるまで汚れた水で我慢し、その後でマイブリーチを入れたら少なくて済むしトイレも十分洗浄してくれます。

それでも徐々にタンク内に固形物が沈殿していくので、半年に1度位はタンクの洗浄が必要です。
そこで簡単に洗浄ができるよう、雨水タンクの下面にドレンボルトを取り付けました。

ステンレス製でサイズはM12です。ネジ部の直径が12mmです。

実際に水を抜いてみてわかったのですが、もっと大きいサイズでないとスムーズに排水されません。

雨水タンクの水量がほとんどなくなったときに、ドレンボルトを外して残った水を抜き、上部から水を噴射して、ドレンボルトから出てくる水がきれいになるまで洗います。

 

しばらく使ってみて

梅雨時など毎日雨がシトシト降る時は、2つのタンクが常に満タン状態ですので、風呂の残り水がいらないほどです。

こうなると残り湯をタンクに落とすわけにも行かないのですが、ここまで節水にこだわると、風呂の残り湯をそのまま排水口へ流すなどもってのほかという気分になります。

一度入れた風呂水をそのままにしておくと、2日目には浴槽がヌルヌルになってきます。
普通の人はここで「風呂水ワンダー」というものを入れるのですが、節約のため先程の「マイブリーチ」を小さじ1杯位入れてみました。
するとなんとヌルヌルがなくなっているじゃありませんか。この方法で3日目まで風呂水を替えずに済ますことにしました。

次亜塩素酸塩が人体に与える影響は定かではありませんが、あのパナソニックが次亜塩素酸を使った空間除菌脱臭機を発売しているし、プールの除菌にも使われているので、ま、いいか。
かみさんも気が付いていないようだし。
ここでも都合のいいように突然アバウトに・・・
でも風呂水250リットルに対して小さじ1杯では多いと思うので、もう少し減らさねば。

反対に雨が降らない日が続くと、風呂水だけでは足りません。
そのようなときは、トイレの流し水だけ雨水タンクの水を使い、水やりなどは水道水を使うことになります。

大雨が降ったときはタンクがすぐに一杯になります。オーバーフロー用のホースを取り付けていますが、それだけでは処理できずにタンクの蓋の隙間から溢れてきます。
これは今後の課題です。

使用したタンクは平らな場所に置かないと徐々に変形してきます。

したがって第2のタンクは最初2本の単管パイプの上にコンパネを敷いてその上に置いていたのですが、徐々に両端が垂れ下がってきたので、単管パイプの上に角材を敷きその上にタンクを置き直しました。

またタンクは満水時で0.5tもの重さになるので、地盤が軟らかいと単管パイプのベースが徐々に地面に食い込んでいきます。
これを防ぐため単管パイプのベースの下にコンクリート平板などを敷いておく方がいいです。

かかった費用はタンクが1万円、その他の配管・バルブ類が数千円

これでさらに水道代節約!!

 

雨水・風呂残り湯利用システムを自作へ

Posted by kazu-DIY